Home Cares Net
メッセージ
世話人
桜井 隆
【兵庫】
さくらいクリニック
先発—完投型の家庭医をめざして
ヘビースモーカーのAさん60歳、会社の検診の胸部X線で異常を指摘されて、近くのBクリニックへ。肺癌疑いでC癌センターに紹介、確定診断の後、手術、抗癌剤、放射線療養を受けて退院、社会復帰、しかし3年後再発、転移。『これ以上の積極的治療は困難』と病院医師に宣告され途方にくれる。そんなAさんに寄り添って伴走するのが街の家庭医だ。臓器別、時期別の専門医ではない「あなたとあなたの家族の専門医」。なれない海外旅行に付き添う添乗員のように旅行者の希望を優先し、効率的そして安全にエスコートする、医療の現場にそんな存在としての家庭医がいるといい。Aさんに日常の風邪診療やインフルエンザの予防接種、禁煙支援からかかわり、その延長線上で、癌と向き合うAさんをサポートする。専門病院への紹介、癌治療の専門医と患者、家族の間に通訳として介在して双方の理解を助け、治療をスムーズに運ぶための触媒となる。そして、もうこれ以上積極的治療は困難、という終末期には、患者、家族の感情のよき理解者として、隣人としてサポートできる、そんな家庭医が、外来診療の延長としての在宅ケアを担当できれば素敵だ。